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50歳を過ぎ、ようやく私は私を生き始めている
幼い頃から、私はずっと自分を生きてこなかった。大人になってからも、「妻として、母として」がんばり続け、ネガティブな感情は見せないようにと誤魔化した笑顔で辛さを隠していた。笑っていればポジティブに見えると思っていたから。
けれど40代後半で心身を壊し、働けなくなった。二十歳で母を亡くしたときでさえ人前で泣かなかった私が、毎日泣いた。「私ってどんな人?何が得意なの?」。そこから必死で学び、行動し、自分と向き合ううちに、自分の在り方がすべての源な のだと気づかされた。
今、障害者施設を経営しながらも、私が育ててもらっている。「正すのでも役に立つのでもなく、ただ受け止める」、そんな真実に出会えたから。これまでのことすべてひっくるめて「これが私」。私はようやく私を生き始めている。
内藤 和江
Kazue Naito
社会福祉法人 真純乃郷福祉会 理事長
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