「自分は発達障がい」と、娘が言った。私は「そんなはずはない」と2年間否定し続けたが、ある日TVで見た情報と娘がかぶり、腑に落ちた。思えばこれまで私は怒ってばかり…育て辛さは、娘の聴覚障がいのせいだと思ってきた。「娘はずっと辛かったんだ」と、我が子に寄り添えなかった自分を深く悔やんだ。

そこから私は、娘が戻れる場所を作りたい一心で、放課後等デイサービス『はらペコ』を立ち上げた。利用者のお母さんたちを見ていると、かつての孤独な自分と重なる…いまは、過去のすべてがつながり、自分を認められるようになったことで娘との関係も変わった。私は娘のおかげで大切なことを学び、天職をも手にすることができた。