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山岸 周子

あきらめの

悪さが、

私の最大の長所

 西陣織の機織りを目指していたが、35歳のときに三叉神経痛になり、夢を一旦中断した。結婚後には乳がんを発症。当時は夫婦共に借金がある中、命の期限が迫る状況にさらされた。私の最大の長所は『あきらめの悪さ』。生存確率3割の数字は「3割も」と捉え、克服した。中断した夢も「60歳までに復帰できたらいい…80歳まで織れたら20年も織れる」と焦らなかった。

あれから12年後の昨年、新たな乳がんを発症。抗がん剤治療は辛いが、目の前にある流れにあらがわず、感謝を持って懸命に生きることが必ず先につながると学んだ私は、今回ももちろんあきらめない。西陣織伝統工芸士として後継者を育成し、悔いのない物を織る夢は続いている。

山岸 周子

Chikako Yamagishi

西陣織伝統工芸士

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